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2020年10月19日

「笑う」ことと「泣く」こと

笑うこと泣くこと

前回愛想笑いについて書きましたが、今回の内容は「笑う」ことと「泣く」ことについて書いていきます。

まず「笑う」ことと「泣く」ことはほぼ同じであることはご存知ですか?
あまりにも強烈な恐怖に襲われると笑いしか出なくなるということを聞いたことがありますが、実は脳のメカニズムが深く関係しているようです。
人間は右脳と左脳があるのは誰もが知っていることと思います。
その右脳と左脳には、筋肉運動をコントロールする「大脳基底核」という場所と、感覚情報の嗅覚を除いた感覚入力を大脳新皮質へ伝達する「視床」という場所があります。
「笑う」という表情を作るメカニズムは左脳の大脳基底核と視床に備わっていることがわかっています。
では右脳の大脳基底核と視床はどうなっているのかというと、実は「泣く」表情を作るメカニズムが備わっているそうです。どちらも同じ大脳基底核と視床でありながら、左右で正反対の感情を担っているわけです。
つまり、このことは「笑う」ことと「泣く」ことが本来同じ意味を持っていたことを示唆していると考えられるのです。
「笑う」ことも「泣く」ことも、原始的には同じ脳の部位によって生み出されていたひとつのメカニズムだったと考えられています。

私は大きな悩みや不安を持ったクライアントには「泣く」ことをお勧めしています。
大きな悩みや不安を感じていると、生気が感じられないといった表現をよくしますよね。
その生気がない状態というのは、感情を失った状態なのです。
そんな気分が落ち込んだ状態でいるのに、いきなり「笑う」ことは簡単にできることではないのです。
そんな状態で簡単にできることはやはり「泣く」ことなのです。
泣くことで、涙と一緒にストレス物質を排出する重要な役目もあるのです
そういえば似た話ですが、カンボジアの児童買春で保護された子どもにカウンセラーがすることは、まず「泣く」ことができるようにするといったことを聞いたことがあります。

悩みや不安が大きくなればなるほど、自分の感情を自ら押し殺すことで、感情に押し潰されないように自己防衛が働くのです。
そう考えると泣くことも笑うことも、どちらも自分の感情を素直に表現をすることです。
最初に「笑う」ことと「泣く」ことの関係を書きましたが、大脳基底核と視床を刺激することで、自分の脳を刺激することで本来持っている感情を取り戻す作用が働くのではないでしょうか。

よく「人前で泣くことはいけないこと」と考えている人も多いようですが、人前で笑うことと人前で泣くことはえば、自分にとって同じぐらいの良いことだと考えてみてはいかがでしょうか。

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